高血圧症とは(高血圧治療ガイドライン2009に準拠)
異なる日に何回血圧を測っても、常に安静時の血圧が140/90以上の時に高血圧症と診断されます。
予防法と治療法の第一は、何といっても以下の6項目に示した生活習慣の改善です。
- 減塩:日本人の塩分摂取量は1日11g程度→目標6g未満に制限。
- 野菜・果物の積極的摂取と、コレステロールや飽和脂肪酸の摂取制限。
- 節酒:エタノール換算で男性30ml/日、女性20ml/日以下に。
- 減量:BMI(体重kg÷身長m÷身長m)が25未満を目標に。
- 運動:1日30分以上、にこにこペースのてくてく歩行を。
- 禁煙:心血管病の強力なリスクなので受動喫煙を含む喫煙の防止。
自覚症状がないといって高血圧を放置しておくと、脳卒中や心臓病の発症リスクが増えることがわかっています。
3ヶ月以上生活習慣の改善を行なっても、血圧が140/90以上ならば、脳卒中や心臓病の予防のために降圧薬による治療が必要です。
糖尿病を合併している場合
他の心血管病の危険因子を持ち、血圧が160/100の場合は直ちに降圧薬による治療が必要となります。
食事療法のポイント
- 塩分の制限が第一
高血圧の方は塩分摂取量1日6g以下を目標に制限する。
包装食品の多くはNa表示【Na量(g)×2.5=食塩量(g)】 - 肥満者はカロリー制限を心がける
女性では間食を、男性ではアルコール摂取を制限する。 - 蛋白質は過不足なく
蛋白質は血管を保護し、塩分の排泄を促す。
魚介類に含まれるタウリンは血圧を下げる作用がある。 - 積極的にとると血圧を下げる作用がある食事
多価不飽和脂肪酸の多い植物油や、魚油
カリウム(野菜や果物)やカルシウム(牛乳、乳製品、小魚など)
食物繊維の多い海草類や緑黄野菜(注:腎臓病ではカリウム制限)