肥満は、過剰なカロリー摂取(食べ過ぎ)を中心とする不適切な食生活習慣と、不十分なカロリー消費(運動不足)によって生じる一種の病気です。
肥満の恐ろしさは、これが生活習慣病(高血圧、高脂血症、糖尿病)と合併し易く、虚血性心疾患の原因や増悪因子となることです。
肥満には、
- 内臓脂肪型肥満(いわゆるビール腹。中年男性に多い)
- 皮下脂肪型肥満(健康女性に多い)
以上の二種類があり、前者が動脈硬化の進展に深く関わります。
肥満度(BMI)=(体重kg÷身長m÷身長m)が25以上なら肥満、特にウエスト(臍周りの腹囲)が男性85cm以上、女性90cm以上なら内臓脂肪型肥満ですので、血管病の危険が高く食事療法と運動療法が不可欠です。
内臓脂肪型肥満
- ウエスト周囲径(へそ周り):男性 85cm以上・女性 90cm以上
かつ、以下の2項目以上
- 高血圧(130/85mmHg以上)
- 高血糖(空腹時血糖110mg/dl以上)
- 脂質異常(中性脂肪150mg/dl以上、HDLコレステロール40mg/dl未満)
平成16年度の死因別死亡割合では生活習慣病(メタボリックシンドローム)の占める割合が61%に達しています。
メタボリックシンドロームを早期発見し、予防・治療するため、平成20年4月より特定健診がはじまりました。
宝塚市の特定健診、後期高齢者健診は当院でも実施しております。